仕事で身に付ける作業ズボンは、季節に合わせて使い分けをしている人が多いかもしれません。春夏用や秋冬用などのシーズンを意識した作業ズボンは、それぞれの季節で快適に過ごせるような特殊な加工がされていることが多いです。
今回は、春夏用のカーゴパンツを取り上げて、どのような機能が備わっているのかをまとめてみました。
暑い季節でも快適に過ごせる「遮熱加工」
春夏用のカーゴパンツに多く見られるのが、遮熱加工をした製品です。春から夏にかけては、気温が高い環境で仕事をするケースが増えてくるかもしれません。屋外で仕事をする人はどうしても気温の影響を受けやすくなるため、作業ズボンなどのユニフォームの選び方にも工夫が必要になってきます。
遮熱加工がされているカーゴパンツは、パンツの内側を涼しく保つ効果があります。そのため、暑い季節に身に付けると、未加工の一般的な作業ズボンと比べて涼しさを感じることが多いです。
このようなメリットは、製品に使われている繊維によって生み出されます。遮熱加工がされた衣服は、太陽の熱をブロックする繊維が使われている場合が多く、内側に暑さが伝わりにくい性質を持っています。遮熱効果がある繊維は、メーカーが独自に開発を手掛けているケースも少なくありません。
春夏用のカーゴパンツを選ぶときは、どのような繊維を使った製品なのかをチェックしておくと良いかもしれませんね。
紫外線を通さない「UVカット加工」
UVカット加工も、市販の春夏用カーゴパンツに多い特徴です。UVカット加工は、その名の通り紫外線をカットする加工のことです。このような加工は、遮熱加工と同様に太陽光を通さない繊維を使ったり、生地の表面に紫外線吸収剤を使ったりすることで可能になります。
こういった加工がされたカーゴパンツを身に付けると、紫外線が肌に当たるのを最小限に抑えることが可能です。一般的な繊維は一定の割合で紫外線を通します。そのため、作業をする環境によっては衣服を着ていても日焼けをすることがあるかもしれません。
白やアイボリーなどの薄い色の衣服は、とくに紫外線を通しやすいことで知られていますよね。UVカット加工がされていれば、紫外線吸収率が少なくなり、皮膚に与える影響が抑えられる可能性があります。
汗をかいても快適に過ごせる「吸水速乾加工」
春から夏にかけての作業では、汗によるムレが気になることもあるでしょう。かいた汗がなかなか乾かないと、繊維が皮膚に張り付いたり、体温が奪われて体が冷えてしまったりすることがあるかもしれません。このような不快感を和らげてくれるのが、吸水速乾加工がされたカーゴパンツです。
春夏用のTシャツや下着などに取り入れられている吸水速乾効果がある繊維は、作業用の衣服にも広く用いられるようになっています。実際、人気が高い春夏用のカーゴパンツには、こういった加工を施した製品が少なくありません。
吸水速乾効果がある繊維は、汗を吸収して素早く乾燥させる機能を備えており、ムレなどの不快感を防ぐのが特徴です。かいた汗が速く乾くことから、体温を逃がしにくいのもこのタイプの繊維のメリットです。
ニオイや雑菌の繁殖を防ぐ「消臭・抗菌加工」
春夏用のユニフォームの場合、「ニオイが気になる」という人も多いです。かいた汗がよく乾かなかったり、部屋干しをしていたりすると、カーゴパンツにもニオイが発生することがあります。ニオイの原因になるのが、繁殖した雑菌です。
気温や湿度が上がる春から夏は、雑菌が繁殖しやすい条件がそろっているため、どうしてもニオイが気になることが増えてきます。このようなトラブルを見越してカーゴパンツに取り入れられているのが、消臭・抗菌加工です。
消臭・抗菌加工がされた製品は、雑菌の繁殖を抑える繊維やニオイを分解する繊維などが使われています。このような繊維を使ったカーゴパンツなら、不快なニオイが発生するリスクが減る可能性があります。
インナーが透けるのを防ぐ「透け防止加工」
カーゴパンツの素材や色によっては、下着などのインナーが服の上から見えてしまうことがあるかもしれません。動きが激しい作業では、こういったトラブルが発生するリスクも概して高くなります。春夏用のカーゴパンツは、上から内側が透けないような透け防止加工が施されているケースもあります。
このような機能を備えた製品なら、白やベージュといった明るい色も選びやすくなるかもしれませんね。透け防止加工は、スポーツ用のウエアなどにも広く取り入れられています。透け防止加工がされた繊維は、フルダルと呼ばれるタイプの糸が使われていたり、織り方に工夫が凝らされていたりします。
このような繊維を使った衣服は、薄い色でも内側が透けにくいのが特徴です。
涼しさを感じさせてくれる「接触冷感加工」
カーゴパンツの履き心地は、繊維が肌に触れたときの質感でも変わってきます。実際、暑い季節に身に付ける場合は、起毛素材などの毛羽だった繊維はストレスを感じることがあります。春夏用のカーゴパンツに取り入られている接触冷感加工は、このようなストレスをなくした加工です。
接触冷感加工を施したアイテムは、春から夏にかけてニーズが高くなるのが例年の傾向です。
肌に触れた際の体感温度が通常の繊維よりも下がる製品もあり、暑さ対策として取り入れる人が多く見られるようになっています。接触冷感加工がされたカーゴパンツは、一般的に素材にハリがあり、汗をかいてもサラッとした質感があるのが特徴です。
水分を瞬時に逃がす機能を備えていることが多く、ムレを防いで涼しさを感じさせてくれるのが魅力になっています。
春夏の害虫から肌を守る「防虫加工」
春や夏に屋外で作業をするときは、蚊などの害虫に刺されるリスクがでてきます。このような害虫は、衣服の上から刺す場合もあります。春からの作業では、虫よけのスプレーが手放せない人もいるかもしれませんね。市販されている作業用のカーゴパンツには、防虫効果がある製品も登場しています。
こういった製品は、繊維の隙間をなくしたり虫が嫌がる特殊な加工をしたりすることで、防虫効果を実現しているのが特徴です。開発の段階でパッチテストなどが行われていることが多く、体に与える影響についてもしっかりと考慮されています。
作業服で一定の虫よけ効果が得られれば、屋外仕事に行くときも軽装備で出かけられるかもしれませんね。
便利な機能をチェックして快適なカーゴパンツを見つけよう
春夏用のカーゴパンツには、暑い季節でも快適に着用できる製品が増えています。カーゴパンツを探すときには、着用するシーンに合わせて最適な機能を備えた製品を選ぶことができます。どのような加工がされているかは、製品を選ぶときのチェックポイントです。
特徴をチェックして、快適に過ごせるカーゴパンツを見つけてみましょう。